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伊織は可愛い。
最初から可愛いかったけど、無表情だった。
でも最近はよく笑うようになったから、もっともっと可愛くなった!
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伊織は本当に可愛いと思う。
顔はもちろんだけど、雰囲気がなんだか可愛い。
最初は無表情どころか顔を歪めたりしかしなかったから、周りのみんなの反感を買ってたけど、今では私たちの前だと笑うようになった。
あったかい、甘い、綿菓子の笑顔。
ふわってしてて、いい匂いのする、甘ーい甘い、砂糖菓子。
伊織の傍って気持ちいいんだ。
「伊織ー!」
お昼、伊織を探して中庭にきた。
中庭に生えている大きな木の下で、よく私達は昼寝をするんだ。
ここは罠が隠されていることも比較的少ない場所で、最近の私たちのお気に入りの場所だった。
春から夏にかけての温かさに、日向ぼっこにはちょうどいい温度だから。
「長次と伊作もいたのか!」
「うん、先にお邪魔してるよ」
「・・・遅かったな・・・・・」
「担任がなかなか離してくれなかったんだ!」
さりげなく伊織の隣を陣取っている伊作がにっこり笑顔を返してきて、長次はそんな伊作の隣に座っている。
きっと私が伊織の隣がいいというと思って譲ってくれたんだと思う。
流石長次だな!優しい!
長次の言葉に、仕事を押し付けてきた担任への怒りがわくが、それでも伊織の隣に座ればそんなのふっとんでしまう。
伊織の隣は気持ちいい。
凄くいい匂いがするんだ。
その匂いが気持ち良くて、すーって眠ってしまうんだ。
伊織の左腕に両腕を絡めて、ぎゅってするとほわって笑ってくれる。
私は伊織のそんな笑顔が大好きで、この笑顔を見ると胸があったかくなる!
嬉しくて、もっとぎゅってしてすりすりと頭を、頬をなすりつけるんだ。
そしたら伊織はふふって笑ってくれるから。
伊作も反対側でおんなじようにしてて、少し不満だけど、仕方ない。
私は伊織を独り占めしたいけれど、伊作も伊織が大好きだから、仕方ない。
「ふふ、おやすみ」
「んー・・おやすみぃ」
「おやすみ伊織」
「・・・おやすみ・・」
木漏れ日がちらちらする中で、君の体温を感じながら、君の匂いを感じながら。
眠りの世界へ旅立つよ。
おやすみ、伊織。
続
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