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五年生のあの子は本当に可愛いと思う。
忍術学園で最大の癒し!!
6-02
「らーいぞー!」
「ぅわ!」
食堂を出て何をしようかと考えながらふらふら歩いていたら、目の前にふわっふわの茶色い髪。
三郎か雷蔵か迷うけど、これはきっと雷蔵だ。
私の勘がそう告げている!
気配を消してそそそっと雷蔵の背後に近づく。
雷蔵はまだ気づかない。
そのまま近づいた時の勢いを殺さずに、雷蔵へと飛びついた。
私より若干背の高い雷蔵は、やはり男の子だからがっしりしている。
もちろん私もそこそこがっしりしているのだけど、どっちかというと線が細いから女装に長ける部類だ。
私が抱きついたことに気付いた雷蔵は、あわあわと慌てている。
あーもー!雷蔵は可愛いな!
「雷蔵、私のとこに養子に来ないか!?」
「え!?」
「あー・・・雷蔵が弟とか、幸せすぎる」
「ちょ、伊月先輩!すりつかないでください!」
「いーじゃーん!あー雷蔵好きすぎるー」
「!っ伊月先輩!」
雷蔵が養子になったら本当に嬉しいのに。
利津も雷蔵を弟に欲しがっていたからきっと喜ぶぞ!
雷蔵が弟になったら甘やかして甘やかして一緒に寝たりするんだ!
す、素晴らしい!!
「そんじゃあ、私も一緒に貰ってくれますよね?」
伊月先輩?
そう言って天井から現れたのは鉢屋三郎で、にやりと笑いながらこっちを見ている。
「何で私が三郎を養子に貰わなきゃいけないんだ?」
「だって、不破雷蔵あるところに、鉢屋三郎あり、でしょう?」
「なくてもいいんじゃない?」
「そんなこと言わないでくださいよー」
未だにやにや笑う三郎、私の腕の中で慌てふためく雷蔵、緩んだ顔が元に戻らない私。
何とも言えない三つ巴が完成した瞬間だった。
弟というよりは癒しが欲しい
(今だけですよ?雷蔵をもらうと一緒についてくるんですよ?お得ですよ?)
(何そのお菓子のおまけ的なノリ)
(さ、三郎ー!そんなこと言ってないで助けてよ!)
続
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