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もう本当に何なわけ?
何があって今こうなってんの?
ハテナばかりが頭を巡っていて、どうすればいいかなんて全然湧いてこない。
分からない。
何が分からないって、今この状況が理解できない。
学園長からいつものごとくお使いを言い付かって、簡単なものだったしちょちょいのちょいだと思いながら学園の門をくぐったときだ。
目の前には見たこともない扉があって、慌てて後ろを振り返っても、見慣れた学園の門は見当たらなかった。
何が起こったのかわからない。
気配を探っても、何の気配もないどころか、そこかしこから気配がする。
人間の気配、動物の気配・・・そして良く分からないものの気配。
ここはどこだ?
私は今どこにいる?
01
大変です隊長!
学校から帰ってきたら、部屋の前に誰かいます!
しかも何だか変な格好してます!
すっごく昔の人の服装風なんですけど!
どういうこと?
今日は土曜で午前中だけあった授業に行ってたんですけど、帰ってきたら変な人がいて部屋に入れません。
それにしても、さっきから動かないなあの人。
わー、髪長い。ふわふわしてそう。
あれって何て言う服?
着物・・・ではないだろうし。
履いてるものも不思議。
原材料は藁ですか?
じっと見つめていて、はっと気付いた。
あの人、泥棒なんじゃない?
わ、どうしよう!
私初めて泥棒見た! 何か感動!
本当に泥棒って存在するんだ!
初めて見た泥棒が、すごく若い人で余計に驚いた。
だって泥棒って言ったら、もっと年取ってる人を想像してたからさ。
こう、二十代後半とか、四十代とか。
だから私と変わらないであろう年の子が泥棒なんて驚きだ。
あ、そう言えば泥棒ってどうやって家の中に入るんだろう?
今はそれを考え中なのかな?
ドキドキしながらじっと見つめる。
見つめる先の彼は、まだじっと動かないままうんうん唸っていた。
この際、入られそうなのが自分の家とかそんなの関係ないよね!
どうやって入るのかお手並み拝見だよ!
いざとなったら警察って手があるのだし。
私は意気込んで、滅多に起こりえないこの状況にガッツポーズを決めたのだった。
続
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